6月×日
今日から6月。
日曜日。ふりしぼって2回。
いいとこで、どっちも噛む。
もうね。わからなくなっちゃった。
マチネの一幕目の最中なのか、ソワレの二幕目の途中なのか。
早替えしながら自分の居場所がわからない。
今の地点がわからない。そんな感じ。疲れてるだけなんだけど。
そんな日に限って松平健さんいらっしゃる。
終って六本木まで呼び出され。
ひ〜。帰ってバタンキューさ。
6月×日
休演日が2日あればいいのに。
今日はマッサージ、喉の病院、ナレーションの仕事、と。
うちでダラダラは出来なかった。
マッサージ痛かった〜〜〜。こんなに痛かったのは初めてかも。
喉はやっぱ腫れてるようで、注射した。
こんな時にナレーション。
すいません時間かかってしまって。なんかかすれてしまうのであった。
さあ、寝るぞ寝てやる。心の休演だ。
しかし弱音ばかりの日記だね。
6月×日
東京後半戦初日。
やってやるぞう。もうこうなったら。
今さらだけど、長いよ。もう長過ぎる。しかしやらなきゃしょうがないじゃんか。
ああ1時間半以内の芝居がしたいなあ。そしたらマチネソワレも楽なのに。
しかしグダグダ言わずにやってやる。声が潰れてももういいや。
そしたら名古屋、大阪と僕は無声役者としてがんばります。
よおーし。やってやる。
なんかここんとこ冷静さを欠く文章ですいません。
6月×日
もうね。色んな事で溜まってた個人的な怒り大爆発。
あ〜いかん。飲み屋で一人ブちぎれてしまった。
反省。
お客さまもいらしてたのに冷静じゃいられなくなってスミマセン。
そんな自分がまた悔しくて帰りのバイクで泣きました。
涙とまらんかったさ。今日という今日は。
でもこんなに感情的になったの久しぶり。
20代の頃はこんなんだったなあ。
人間て所詮わかりあえることなどないって開き直っちゃうと悲しいし、でも本当にわかりあうなんて不可能なのだとも思うのだけど、生きてると人と関わり合わずには居られないし、そんなに醒めてはいられなくて、やっぱり少しはわかって欲しいっていうエゴのかたまりなのだわさ。
何いってんだ?わからなくなってきました。
たまにはいいか(笑)
明日も2回!ガンバル。
6月×日
水曜日。2回。
ユースケは初日あけてから5L体重が減ったと言う。
顔つきもゲッソリだ。
それに比べて体重の減らない俺。
っていうか美味しそうな差し入れが毎日わんさかなのさ。
今日は夏木マリさんからっていうクロワッサンを頂いた。贅沢だね。
ユースケは初日、バナナ一本しか口に出来なかったらしい。
飄々としてはいるが、彼はかなりナイーブ。
そうとうな緊張感の中にいるのだ。
もうね。変なハナシ、彼を抱き締めてあげたい衝動に駆られる。
その位、初舞台だってのに頑張ってるのさ。
恵ちゃんにもいろいろ教わるトコあるなあ。
人の事ちゃ〜んと見てるし。
あと順さんの大きさにはもうかなわない。
順さんが、出番前笑顔で、「さ〜今日もやってやろうじゃないの〜」
ってみんなを奮い立たす。
もうね〜。素晴らしい人です。
小さな事うじうじしてちゃいかんと思うよ。ホント。
しかし今日の2回は疲れた。
東京もあと残すとこ4日。
楽日以外はまだまだ席あるそうです。まだ間に合いますよ皆様!
6月×日
汗がね。
毎日、異常な量吹き出してたんだけど、袖での水分の取り過ぎだって事にきずいた。
あとね。
本番中、裏を通って上手から下手に行く暗がりで、いつまでこんな事続けるんだろうなあって10年位前にも同じように本番中考えていた事を思い出した。
ほらそういう瞬間にふと思った事ってすぐ忘れる事が多いんだけど。
おんなじ状況で、なんかふと頭をよぎる思いにもいたらない感情というか。
懐かしいというか、人間、月日がたってもそんなに考える事とか変わらんンのだなあと。
思いました。
青山劇場に行くのもあと3日。
あと4ステなり。
行って来ます。
6月×日
今日は満員御礼。
やっぱ満杯だと空気が違う。濃厚でよろし。
はじまってからケガ人続出の舞台裏ですが、だからこそ一致団結してやっております。
もうね。2、3人死んでもおかしくない舞台ですもの。
命がけですよ。
舞台上で死を覚悟する。
プロレスラーがリング上で死ぬように。
いやでもまだまだ死にたくないなあ。
あと3回。あと2日。少なくとも大阪終るまで。
死なないぞおお!死んでたまるか!
もうすぐ父の日かあ。
生きてるウチに祝ってあげたかったなあ。
死んじゃっちゃちゃな〜。トホホホ。
とーちゃんに「ドントラ」観て欲しかったですに。
関係ないけどFUJI ROCKとか行きたい。
6月×日
今日は帰り道見上げたら、月が霞んでて。
「砂月」と名付けるにふさわしい月でした。
砂の中から眠るように浮き出す月「砂月」。
僕が勝手に命名しました。
… あなたの
一本の黒髪が
地平線になりました。
関係ないけど、寺山修司は敗血症で47歳で死んだんだね。
敗血症ってどんな病気だったんだろ?
さあ、明日は東京最後の舞台。
優秀、いや憂愁、いや幽囚、いや有終の美を飾ろう!
6月×日
東京公演無事終了しました。
20ステージもなんだかあれよあれよという感じで終ってしまいました。
様々 な方から沢山メールいただきました。活力とさせていただきます。
今日は9月に客演する「男子はだまってなさいよ!3」の写真撮影。
駅前劇場でやります。小さい劇場です。コントです。久々です。楽しみです。
はっちゃけたいと思ってます。
顔合わせついでに皆で昼御飯を食べ、家に戻って、久々に昼寝してしまいました。
いやあ起きる時間関係なく眠れるって素晴らしい。
「ドントラ」今週は名古屋に行きます。
名古屋に行くのは何年振りだろうか?
久しぶりです。そっち方面の方、待ってて下さいね。
6月×日
喉の医者に行く。
やっぱり簡単には腫れは引かないようで、でもここ2日あまり喋らず大人しくしてます。
帰り道、「ロスト・イン・ラマンチャ」を観る。久々の映画!
テリーギリアムは大好きなんだけど、なんか今回の稽古の過程とか思い出してしまって辛かった。
しかしテリーギリアムの「ドンキホーテ」は完成しなかったが「ドントラ」は完成して良かった(笑)
モノを創るのには映画も舞台も同じ。色々な困難がつきまとう。
そのあとブックファーストに。久々に本屋に行ったりするとね〜。
きずいたら3時間近く居た。 足が棒。
6月×日
雨が降りそうで降らなそうでって天気。
梅雨はいやだなあ。バイク乗りにはホント嫌な季節。
今日はナレーションの仕事で目黒へ。
さあ明日の新幹線で名古屋入りです。
名古屋は久しぶり。
ナイロンの前身、劇団「健康」で白川公園にテントはって「スマナイ」って舞台やったのを思い出したり。
金無かったから男同士でラブホテル泊まったりして(笑)
もう10年以上前のハナシ。
昭和区の鶴舞公園の花ショウブが真っ盛りだそうで...まあ見に行く時間はないと思うけど。
しかし、てんむすは食いたいね。
ああ、楽しみだ。行って来ます。
役者の皆、回復してることを祈って。
6月×日
愛知厚生年金会館。
初めて来たけど、いいホールだ。
劇場入りして、変更点の場当たりをする。
舞台の大きさが違うからね。
あっと言う間に夜9時。
栄の居酒屋で、たまの知久君、Gさん、大堀浩一、藤田秀世の中年男組で飲む。
6月×日
名古屋2ステ。
昼はお客さんも薄かったが、夜は大入り。
キャパは1600席と青山劇場より広いのになんだかキュッとした感じで、やり易かった。
お客さんの反応もいちいちダイレクト。
冒頭でユースケが舞台に登場したとたん拍手が。
東京ではない意外な反応。
それにしても舞台裏の早替え、転換地獄は相変わらず。
舞台裏を見せたいもんですよ。ホント。凄いから。
走り廻ってる者。着替えまくってる者。転換しまっくてる者。
それぞれがまっしぐらに3時間半を駆け抜ける。
名古屋では本番中、遂に一回も楽屋に戻れ無かった。
しかしあたたかい名古屋のお客さんの反応に一日だったけどやりがいあったです。
6月×日
東京へ。
名古屋駅でユースケと味噌かつ定食を喰らう。
来週の大阪はまた大変なスケジュール。
死なずに頑張ろうと誓いあう。
新幹線に乗って暫くすると、大堀浩一から留守電が入ってる。
聞くと、名古屋で反対側の新幹線に乗ってしまったらしい。
「心配しないで」と入っていたが、かなりへこんでいる様子。
そのまま大阪入りしちゃえば良いのに(笑)
ホントは名古屋に行く前に日記を更新しようと思ってたんですが、パソコントラブル発生!
まあ今日あっと言う間に解決したんだけど。
という訳で名古屋無事終了しました〜。
あっ!天むす食うの忘れたあ!!
6月×日
完全なオフ。
昼過ぎまで寝る。
回転寿司を喰らう。ビデオを借りたり。
ああ。オフっぽい一日。ブラボー!
6月×日
謎の爆発音、通報85件以上 千葉・茨城両県の広い範囲 だって。
隕石か!?なんか色々来てるぞ。来てるに違いない。
名古屋終ってから脇腹の上の辺りの筋肉が痛くて、遂に病院に行った。
しかし先生は触りも見もせずに、シップだけを処方した。
おいおい。もう少しなんかするもんじゃないの?
まああばらが折れてる訳じゃなしとは思うけど。
ブライアンウィルソン&ヴァンダイクパークス「オレンジ・クレイト・アート」で気分を紛らわす。
6月×日
どうやら肋間神経痛だったらしい。
整体行って、ろっ骨のあたりが痛いって言ったら、ヒビ入ってるかもしれませんよ。
な〜んて脅かすから、小心者の僕はおっきな病院で緊急でレントゲン撮って来ました。
骨は大丈夫でした。ホッ。
先生曰く、ろっ骨ってのはすぐ折れたりヒビ入ったりするらしいです。
スポーツ選手とか。
で、疲労骨折っていうのは何ヶ月もかかってだんだん骨折していくんだって。
恐ろしいね。でもそういう恐れもないので心配ないと言われ。ホッ。
先生の一言で気持ちが右往左往ですわ。?
でもまだちと痛い。
さあ 明日から大阪。
待ってろ大阪!
次回更新は「ドントラ」全公演終了後です。
6月×日
大阪厚生年金会館。初日。
ここもキャパは1000位あるのに、舞台と客席が近い。
あんまり舞台と客席の区分けがない感じで、一体感。
しか〜しなんとも反応が薄い。
やっぱりナイロン、大阪ではダメかしらん?と思ったり。
しかし乗り打ちはツライ。
ホテルの近くで軽く乾杯。
ビーチボーイズ「ペッツサウンズ」聴きながら就寝。
6月×日
昼間時間があったんで心斎橋付近をふらふら。
定番の「神座」のラーメンを食らい。
ジャックニコルソンの「アバウト・シュミット」を観る。
3日目。金曜にしてやっと反応が良い!やっぱやるじゃん大阪!
皆、活き活きしてくる。
ホント役者は客の反応に乗せられてナンボの生き物だ。
6月×日
土曜マチネ、ソワレ。
終ってキャスト、スタッフ全員で打ち上げ。
ビンゴ大会もあったりで盛り上がる。僕はただの残念賞。ドントラのCDケース。
さて長かった「ドントラ」もあと一日で終る。
6月×日
「ドントラ」最終日。
僕は喉がやばくて、はらはらしどうしのマチネ、ソワレだった。
そして....夜は何かが違った。
最後だという雰囲気が会場全体に満ちていた。
ナイロンの公演ではあまりない千秋楽な空気。
ナイロンの公演のようでいて、全てがいつもとは全然違った。
そこかしこでアドリブが飛ぶ。
バンドチームも色々やらかす。
恵ちゃんがラストシーンで、いつもはこらえていたという涙を流し。
ユースケはそれに呼応するかのように、いつにも増して大泣き。
僕は最後の「金魚鉢」を歌うとき、青山劇場の初日でちょっとうるうるとなり。
ここんとこ平常心だったのだけれど。
これを歌うのも最後だと思うと今日だけは・・・。
3度目のカーテンコールでお客さんはオールスタンディングになっていた。
ユースケは最後の挨拶で押さえ切れず号泣。
僕も貰い泣きしそうになった。
いつもは冷静なケラもなんだかうるうるしていたし。
色んなものが走馬灯のように駆け巡る。
3ヶ月以上、毎日同じ顔を合わせて来たキャスト、スタッフ、バンドの皆さん。
今回は本当に稽古の時から大変な事が多かったから。
なんか熱くなった気分を落ち着かせるのが大変で。
なかなか、かたずけが進まなくて。
皆が居なくなった男子楽屋に、最後まで居た。
ユースケ、恵ちゃん主催で最後の飲み会。
本番入ってから禁酒していたという井上順さんも今日は飲んでいた。
ユースケも感慨深げ。
皆いい顔して飲んでいた。
僕は泥酔。
2軒目では寝てしまったさ。
6月×日
東京へ。
大阪駅の新幹線のホームでばったり大槻ケンジに会う。
昨日大阪で「特撮」のライブだったのだった。
偶然だったがなんだか不思議な気分。
大槻、ピアノの三柴理らと懐かし話に花が咲く。
昔の友人とは昔の関係のままハナシをしている。
それこそタイムスリップしたような感覚。
という訳で「ドントラ」全て終りました。
ケガ人は出ましたが、なんとか無事終りました。
キャスト、スタッフ、バンドの皆さん、本当にお疲れ様でした。
そして何より来て頂いたお客さま!!
ありがとうございました。
僕は暫く抜け殻になります。
6月×日
喉の医者へ。
注射。
「打ち上げで叫んじゃったんじゃないですか〜?」
「いや大人しくしてたんですけど〜」
「大丈夫。キズは浅い」
「ホッ」
もう公演終ったからいいやと思ってたのは事実。
しかし明後日は声の仕事。
戻さないと。2日禁酒宣言。
たまの「いなくていい人」聴いてたら、懐かしい「ぎが」で。
「薔薇と大砲」を思い出した。
曲から想起される記憶ってなんか素敵。
色んな時に聴くと色んな表情があるのですよ音楽って〜ヤツは。
それに比べ演劇ははかないね。
ビデオやDVDになったってそれはただの記録な訳で。
だからこそ、生は貴重なのだけれど。
ああ色んな生に触れたい。
「ドントラ」のサントラも5年くらいしたらどんな風に聴こえるだろ?
名古屋章さんがお亡くなりになった。
ほんとうに味のある役者さんで大好きだった。
共演できた事を誇りに思いたい。
合掌。
6月×日
久々実家へ。
バイクで初めて高速道路に乗る。
気分はイージーライダーのデニスホッパーさ。
そしたらあっという間に着いた。
母はここのところ調子が悪いので、外に出れない。
頼まれて買い物へ。たまの親孝行。
郵便局。銀行。いなげや。パン屋。写真屋。
兄にも久々に会って話す。
兄の日常は僕からすれば計りしれない。
毎朝6時半に起きて、2人の子供を幼稚園へ車で送り、そのあと実家に車を一旦置きに帰り、電車で仕事場へ向かう。酒も飲む事もなく真直ぐ戻って来るれるのは夜9時過ぎ、実家に寄って車を拾い、自分の家へと戻る。
戻ると子供が3人あばれまわっているらしい。なんとか眠りに落ちて、次の日を迎える。
タバコは吸うが子供らの為部屋では絶対吸わない。
土日は会社は休みだが、父親大好きな子供達が離してくれないらしい。
「一人の時間が欲しいよ〜」とポツリ。
「本もビデオも家じゃ無理」という。
独身時代は本の虫だった兄。
「仕事しすぎだよ」
「俺もそう思う」
「でもねえ…」
どうしようもないんだろうなあ。
昔の兄はこんなに頼れる男だったかなあ?
なんだか兄を見直した一日。
6月×日
昼は声の仕事。
松たかこさんのホワイティアのナレーション。
松さんとスタジオでニアミス。
会えなくてちょっぴり残念。
夜は名古屋章さんの葬儀に出向く。
「1+1」チームと合流。
つい半年前の撮影の時の事がまざまざと思い浮かぶ。
あんなに元気だったのに。
僕がもの心つくかつかないかの頃テレビドラマを観ていて、物語はわからなくても面白いおっちゃんだな〜と思った希有な存在の俳優さんだ。
そして誓う、また「俺たちの旅」見返そうと。
そこで名古屋さんにまた会える。
安らかにお眠り下さい。
6月×日
ベッカムは日本での来日で3億稼いだらしい。
僕はサッカーに興味が無いのでアレだが、一日3億円の王子様って・・・。
戦後の英国人来日フィーバーはビートルズ、ダイアナ妃、ベッカムの3人だというから驚きだ。
まあ、理解出来ないって意味では、ビートルズが来日した時も当時の大人達はありがたみを感じ無かったんだろうから、同じ事なのかしら!?